Infoseek 楽天

「8万年後また」のロマン 新発見「紫金山・アトラス彗星」西の空に 20日まで肉眼で見える?

日刊スポーツ 2024年10月15日 17時59分

8万年の周期で太陽を周っているとされる「紫金山・アトラス彗星(すいせい)」が、今月、地球に接近している。日本時間13日ごろから、肉眼で観察可能な時期もあるとされ、国立天文台も解説記事をアップしたりライブ配信を予定するなど、盛り上がりを見せている。

23年1月に発見された彗星で、最初に中国の紫金山天文台が発見。当初は確認の観測がされていなかったが、同年2月に、地球に衝突する可能性のある小惑星を発見し警告するシステム「アトラス」によって再発見された。アトラスはハワイ、チリ、南アフリカに望遠鏡があり、今回の彗星は南アフリカの望遠鏡でとらえられた。

発見当初は、とても明るい彗星となる期待があったが、その後、状況は変化。当初の予測ほど明るくはならないものの、暗い空であれば肉眼でもかすかな姿を観察できる可能性があるという。

国立天文台は13日に神奈川県内で撮影した、赤く光る彗星の写真を公式サイトにアップ。肉眼でも確認できたという。

国立天文台は今後の予測も提示。日の入り1時間後、東京の場合のデータで、15日夕方には西の超低空で、1・5~3等の明るさで見える予定だが、地平高度は14度と低く「この時期の観察は相当難しいものと思われます」とした。

16~20日は同時刻・同所で西南西に移動。明るさは2~3・5等とやや落ちるが。地平高度は17~26度に上がり「彗星が最も観察しやすくなる時期」と予想している。明るさについても、空の暗い場所であれば肉眼でぼんやりとした姿が見える可能性も。「双眼鏡や望遠鏡を使うと、肉眼より観察しやすくなるでしょう」とした。21日以降は、肉眼での観察は難しいものの、双眼鏡や望遠鏡では引き続き観察できる可能性があるとした。

国立天文台は15日午後6時からライブ配信も告知。SNSでも「公園に何人か撮影してる人がいて『それじゃ、また8万年後に』『ええ、また』って撤収してきたのが一期一会って感じで最高にエモかった」「次は8万年後とか宇宙すげー」「8万年後じゃ次回はギリ厳しそうだし今回見とくかなぁ」などの投稿がみられた。「8万年」のロマンに、天文ファンが沸いている。

この記事の関連ニュース