Infoseek 楽天

立民野田佳彦代表「逆エビ固めであぶくふかせる」ひょう変石破首相追い込む 衆院選インタビュー

日刊スポーツ 2024年10月18日 7時0分

立憲民主党の野田佳彦代表(67)は17日、党本部で日刊スポーツなどスポーツ各紙のインタビューに応じた。

衆院選(27日投開票)序盤の情勢調査では、立民の勢いも指摘されており、野田氏は「自民の過半数割れの可能性は、十分出てきていると思う。自公の過半数割れに持っていくため、もうひと踏ん張り頑張りたい」と意欲を示した。

選挙戦では「政権後退こそ最大の政治改革」を訴える。公示日以降、野田氏ら幹部は「裏金議員」大物の選挙区に入り、裏金問題のおかしさに触れ、党への支持を訴える。「許してはいけない、忘れてはいけないという思いは(有権者と)共有できるようになったと思う。3年前の選挙とは雰囲気は違う。政権交代までもっていけるよう最後までベストを尽くしたい」。

裏金問題の訴えには「おなかいっぱい」との声もあるのではないか、と指摘されると「言い続けないと(自民党は)なかったことにする。なかったことにされたら、また同じスキャンダルが繰り返される。何と言われようと、言い続ける」と明言。一方で「これからどんな社会をつくるかということも訴えている。バランスをとっていきたい」と述べた。

早期解散総選挙のきっかけをつくった石破茂首相(67)のことは「相手の技を正面から受け止める人」と認めてきたが、今回の対応は「ひょう変ぶりに驚いた」と語った。「彼は『新しい政権ができたからすぐに信を問う』と言うが、そんな前例はない。前回は菅(義偉)さんが(総裁)任期満了前に辞めたので、後任の岸田(文雄)さんが選挙に踏み切っただけ。当たり前のように言っているが、当たり前ではない」と怒りをにじませた。

そんな野田氏はプロレスを愛する。今の石破首相にかけたい技を問うと「チョップをしたら、胸を出して受けてくれると思っていたが、今は、いきなりリングに上がって、ガウンも脱がないままサーベルを手に殴りかかってきた、タイガー・ジェット・シンのようだ。もん絶し、苦渋の決断なのだろうが、本来の彼ではない」とピシャリ。「だからこそリングのど真ん中で、逆エビ固めであぶくを吹かせ、タップをさせたい」と追い込む構えを示した。

解散が早まり、野党の候補者調整は思うように進まなかった。「それでもいくつか(実現した選挙区は)ある」と訴える。序盤情勢では、東京など首都圏を中心に自民と立民が競る選挙区が多数ある。野田氏は「特に、裏金関係議員の選挙区は競っているところが多い。象徴的なところで勝ち越したり全勝すれば、インパクトがある。象徴的な選挙区で勝った時の自民党のダメージの大きさと、うちの達成感は違う。だから、なおさら勝ちたい」。

一方で、自民党は追い込まれてからが強いことは、身に染みて分かっている。裏金議員や、公認されたものの比例との重複立候補が認められなかった候補について「鬼気迫る形相で戦っている」と指摘する。「侮れない。守るよりも攻めて攻めて1つでも議席を増やしたい。相手が背水の陣なら、こちらは水中の陣だ」と、覚悟を示した。

選挙戦は中盤にさしかかり、与野党の舌戦はさらに激しさを増すことになる。【中山知子】

この記事の関連ニュース