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【解説】衆院選の注目勝敗ラインとは? 中盤戦突入で各党の重点区注力も激化

日刊スポーツ 2024年10月19日 13時25分

衆院選(27日投開票)は19日、公示後最初の週末を迎えた。各候補者だけでなく、各党の党首も全国の重点区などを訪れ、議席上積みに向けて支持を訴えた。 選挙戦は中盤に入っており、各党は今後、与野党が激しく競っている重点区をあらためてピックアップした上で、その選挙区に党首ら幹部などを投入していくことになる。

衆院選は小選挙区289、比例代表176の合計465議席を争う戦い。過半数は233議席。石破茂首相(自民党総裁)は自民、公明の与党で過半数233議席という「無難」(政界関係者)な数字を目標に置いている。自民の公示前勢力は256議席(議長も含む)で単独で過半数を持っていたが、今回は派閥裏金事件などによる逆風が吹いており、非公認とした候補もおり、「与党で過半数」は、今回に関しては「現実的な目標」と見る向きが多い。与党の公示前勢力は、自民256議席、公明32議席の計288議席。

序盤の報道各社の情勢調査では、与党で過半数は維持されると予測するものが複数あるが、自民党の単独過半数割れを予測する調査もある。今後、情勢は変わる可能性があるが、いずれにしても自民党には厳しい戦いとなっているとみられる。

過半数233議席をめぐる与野党の攻めぎ合いが、勝敗ラインの象徴的な目安だが、このほかにもいくつか注目されている勝敗ラインがある。

すべての常任委員会の委員長ポストと、委員の半数を獲得することが可能な「安定多数」は、244議席。また、常任委員会の委員長ポストと、委員の過半数を獲得できる「絶対安定多数」は261議席となる。

一方、憲法改正の発議に必要な3分の2の議席は310議席となる。

自民党は前回2021年衆院選では、選挙後の追加公認を含めて「絶対安定多数」の261議席を獲得していた。この時、立憲民主党の獲得議席は96だったが、今回は前回より議席を大きく増やすと予測する調査も多い。野田佳彦代表は17日のインタビューで「自民の過半数割れの可能性は、十分出てきていると思う。自公の過半数割れまで持っていきたい」と話した。

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