11月の米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ前大統領（78）が20日、東部ペンシルベニア州にあるファストフード大手マクドナルドの店舗でアルバイト体験をした。
トランプ氏は、エプロンと赤いネクタイをつけ、フライドポテトを揚げたり、客にサービスしたり、ドライブスルーの窓口に立つ姿を報道陣に公開した。
大統領選のライバル、民主党のハリス副大統領が学生時代にマクドナルドでアルバイトをしていたことを明かして自身は中流層の出身であることをアピールしたことを受け、トランプ氏は「ウソ」だと主張。選挙集会で「マクドナルドでフライドポテトを揚げるバイトをしたい」と話していた。
その言葉通り、この日店頭に姿を見せたトランプ氏は、店員に教わりながらフライドポテトを揚げ、商品を客に手渡すなどアルバイトを体験。「はっきり言っておく。素晴らしいフランチャイズだ。素晴らしい会社だ。あそこにいる群衆を見てください。みんなどれだけ幸せか」とドライブスルーの窓から集まった報道陣にコメントした。
上機嫌のトランプ氏は「これは一種の賄賂です。でもフライドポテト1ドルならいいよ」と冗談を言いながら、取材した記者たちにもフライドポテトを振る舞ったという。アルバイト体験を終えると「私はカマラより15分長くマクドナルドで働いた」と自慢げに話し、「この仕事が好きだ。また戻ってきてやりたい」とご満悦な様子だった。
ニューヨーク・ポスト紙によると、トランプ氏はカウンターで働き、車でやってきた客と冗談を言い合ったりと楽しそうだったという。「塩をふりかけました。人の手には触れていません。おいしくてボリュームたっぷりです」と話しながら容器にポテトを詰める様子も見られた。トランプ陣営は、喜んでハッピーミールを準備する映像も公開した。
同紙によると、1000人を超えるトランプ支持者たちが同店を訪れ、同氏から商品を受け取るなど交流を図ったといい「シェフに敬意を表します」と話すファンもいたという。（ロサンゼルス＝千歳香奈子通信員）