衆院選が27日投開票され、東京9区で出馬した無所属の菅原一秀元経産相(62)は落選が確実となった。
同日午後11時55分すぎ、菅原氏が選挙事務所に入ってきた。当選を信じて待っていた支持者約30人ひとりひとりにあいさつをして頭を下げた。
菅原氏は、2019年10月、第2次安倍内閣で経産相で初入閣したが、選挙区内で香典を配ったなど公職選挙法違反の疑いを報じられ、辞任。2021年6月、自民党を離党し、議員辞職していた。その後、公選法違反罪に問われ、公民権停止3年などの略式命令を受け、今年7月に公民権を回復できた。
政治と金の問題で自民党に向けられた冷たい風は強烈だった。フリーアナウンサー岡安弥生(52)と、公民権を失った状態で結婚、岡安の公式ブログで結婚について今年5月に報告し、この選挙も二人三脚で戦ってきた。
街頭で岡安は、黒いスーツ姿で「菅原一秀の妻でございます」と自己紹介していた。集まった多くの聴衆に謝意を示しながら「菅原にとって、長くつらく、厳しい3年間でした。毎朝駅に立ち、ひたすら原点を見つめ、前に進んできました」などと訴え、頭を下げ続けた。
敗北が決まって支持者への最初のあいさつで、菅原氏は「大変な逆風でございました。駅でしか会わない道行く人のお力を感じました。負けてしまったのは私の力不足でございます。今のところ、6万3000以上の票をいただきました。大きな票をいただいた認識を持って、また、明日の朝、駅に立って、精進を重ねていきたいと思います」と語った。
28日は早朝から西武池袋線の大泉学園駅に立ち、都民に語りかける。