4年ぶりの返り咲きを目指して米大統領選に立候補した共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)は6日未明(日本時間同日午後)、フロリダ州のウエストパームビーチにあるコンベンションセンターに現れ、集まった支援者を前に演説した。「これから素晴らしい4年間になる。第47代大統領を選んだみなさんに感謝を申し上げる」と述べ、最終的な結果は確定していない中で、事実上の勝利宣言をした。
トランプ氏は選挙戦を振り返る中で、今年7月13日、ペンシルベニア州で演説中に銃撃され、右耳を負傷した暗殺未遂事件にも言及。「900回の遊説を行い、多くの集会を行った。その中で、多くの人が私に言った。『神が私の命を助けてくれたのには、理由がある』と。その理由とは国を救い、米国を再び偉大にするためです。いっしょに再びミッションを行っていきます。目の前の任務は簡単なものではないが、国民の精神や心を統一していきます」と主張した。
また「1期目は素晴らしかった。約束して、それを守るシンプルなモットーのもとに務めた。今こそ、過去の(バイデン政権の)4年間の分断を過去のものにして、国民が結束する時だ」とも述べ、国民の結束を呼びかけた。ただ一方で「(バイデン政権からの)方向転換を迅速にしていく。米国は再び、偉大さを取り戻した国になる」と述べ、自身が訴えてきた「米国第一主義」の復活が必要との認識を示した。
「国境をふさいでいく必要がある」とも訴えた。
米大統領選は、全米の50州とワシントンに割り当てられた計538人の選挙人のうち、過半数270人を獲得した候補者が勝利となる。CNNなどの米メディアは、トランプ氏が民主党のカマラ・ハリス副大統領(60)を大きくリードし、270人の過半数に近づいていると報じている。7つの激戦州の一部でも、トランプ氏の勝利が確実になったとする報道も多く、最終結果は出ていないものの、勝利宣言に踏み切ったとみられる。