藤沢里菜女流本因坊(女流名人・扇興杯=26)に牛(にゅう)栄子四段(25)が挑戦する、囲碁の第43期女流本因坊戦挑戦手合5番勝負第4局が6日、東京・市ケ谷「日本棋院東京本院」で打たれた。午前9時から始まった対局は、午後5時41分、226手までで牛の白(後手)番中押し勝ち。序盤の連敗で後がなくなってから連勝し、対戦成績を2勝2敗とした。最終第5局は15日に同所で打たれる。
二転三転する激戦の末、牛が最後に抜け出した。「1手1手難しく、判断が分からなかった。運が良かったです」。終局後、ホッとした様子だった。
このタイトル戦では過去、2002年(平14)の第21期で小林泉女流本因坊が知念かおり女流棋聖に、謝依旻女流名人が藤沢女流本因坊に2連敗3連勝の大逆転でタイトルを獲得している。女流本因坊戦初挑戦の牛が3例目となるか。「詰め碁を解いて、最終局に向けて食いのないよう頑張りたいです」。思い切って第一人者にぶつかっていく。