自民党の岸田文雄前首相は6日夜、BSフジ「プライムニュース」(月~金曜午後8時)に出演し、トランプ前大統領が米大統領選を勝利したことを踏まえ、石破茂首相に対し、アドバイスを行った。外相を4年8カ月務め「外交の岸田」を自任し、首相の前任者でもある岸田氏は、石破首相に対し「(駐米大使らと連携しながら)したたかに外交を進めてほしい」などと語った。
岸田氏は米大統領選の結果について「直前まで『世紀の大接戦』といわれており、あっけないほどスムーズに結論が出て意外だな、というのが正直なところ」と、コメントした。
石破首相も6日夜、トランプ氏の勝利宣言を受けて祝意を表明し、早期の会談にも意欲を示している。岸田氏は「早く(会いに)行くのも有効。外交は最後は人間関係だ。できるだけ早く接点を持ち、印象を持ってもらうのが最も大事なポイント。早いタイミングで会うのは大事な話」と述べた。
来年1月の大統領就任式までは民主党のバイデン政権が継続することから、日本の首相が次期大統領に面会することを現政権側がどう思うか、と問われると「それをうまくやるのが外交だと思う」と主張。「いち早い人間関係をつくるのが未来に向けて大事。それをうまくやれるかどうかが、日本外交の腕の見せどころではないか」と指摘した。 また「できるだけ早く(トランプ氏に)接触することが大事。それがリスクでもあるが、それをうまくやらないといけない。各国も同じ事を考えるでしょうし、その中で日本の存在感を示すのは大変だが、工夫することは大事だ」と述べ、「うまくやる」ことの必要性を繰り返した。