国際ジャーナリストのモーリー・ロバートソン氏が8日、TBS系「ひるおび」(月~金曜午前10時25分)に出演。米大統領選の結果について解説した。
開票前は大接戦と言われていたが、結果は共和党のドナルド・トランプ前大統領が民主党のカマラ・ハリス副大統領に圧勝した。
「アメリカの有権者は、経済問題を深刻に受け止めている。アメリカ全体ではGDPやいろんな指標で軟着陸。でも、分配で格差がある。中から下の人があえいでいる状態。ここに倫理的正義、社会の多様性や進歩、価値観の進歩を訴えていた民主党がなかなか届かなかったという結果だったと思います」と語った。
石破茂首相は電話で5分間、トランプ氏と早速話した。今後、G20サミット(18~19日、ブラジル)の後、訪米して首脳会談の可能性があるという。「石破さん的にも日本の国益的にも勝算はあると思います。日本の陰影とか、墨絵とか、曖昧模糊(もこ)ではなく、トランプさんは漫画みたいにガチッとハッキリした太い線で書かれたようなのが大好き。目鼻がパッチリした顔のようなコミュニケーションがあれば、メリットがあると本能的に日本に来てくれそう」とコメントした。
交渉術や、交渉の場での姿勢についても言及した。「石破さんは両院議員懇談会でおわびから入ったが、それは日本のマニュアル。逆転で行った方がいいと思う。アメリカではおわびをしたら絶対ダメ。おわびをする人は弱いとみられる。選挙に負けても、負けてないとトランプさんは言い続けた。それに似たような匂いを出すことが大事。シンゾー(安倍晋三元首相)とは違うけど、シゲルは何かやってくれるかもと期待を抱かせる述が成り立てば、新しい方程式が生まれるんじゃないかと思います」と、策を授けていた。