公明党は9日、東京都内で開いた臨時党大会で、さきの衆院選で落選した石井啓一氏(66)の後任の代表として、斉藤鉄夫国交相(72)を充てることを正式に承認した。
斎藤氏はあいさつで「清新な、温かい公明党の構築を目指して全力で頑張りたい」と抱負を述べた。
斎藤氏は1993年に衆院初当選。前回の衆院選で比例代表から小選挙区の広島3区に転出し、今回11回目の当選を果たしたばかりだ。党幹事長や政調会長、副代表などの党要職のほか、環境相も務めたベテラン。衆院選で議席を減らした党の体制安定に向けて白羽の矢が立ち、今回の登板となった。
斎藤氏は自身の公式サイトに、趣味を「自他ともに認める鉄道マニア」と記載しており、永田町では、名前をもじって「鉄男」と呼ばれることもある。
連立与党を組む自民党総裁の石破茂首相(67)も、政界を代表する「鉄オタ」として知られる。衆院選で議席を減らし、少数与党に追い込まれた自民党と公明党。斎藤氏の代表就任を受けて誕生した、鉄道ファン同士の党首による「出発進行」となるが、うまく走りだしていくことができるのか、注目される。
斎藤氏は9日午後、石破首相と会談する予定だ。