「小説を音楽にするユニット」YOASOBIが10日、東京ドームで、結成5周年を記念した初ドームツアーの最終公演を開催した。大ヒットとなったデビュー曲「夜に駆ける」から5年。日本の音楽シーンの第一線に躍り出た2人が、ドームを“YOASOBI”ワールドに染め上げた。
ikura(24)が「最高の時間を約束します! ぶちあげていけますか東京!」と叫び、「セブンティーン」で幕開け。ステージは全編通してスマートフォンでの写真撮影が可能で、飛び交うカラフルなレーザービームが華やかな空間を演出。「でかい声聞かせてくれよ東京! もっともっとちょうだいよ東京!」と熱く呼びかけ、5万人を熱狂の渦へ誘った。
コンポーザーのAyase(30)、ボーカルのikuraで19年に結成し、同11月にMVを公開した「夜に駆ける」が大ヒット。話題曲を連発し、昨年のNHK紅白歌合戦では世界的ヒットを巻き起こした「アイドル」をトリ前に披露するなど、めざましい活躍を続けている。
同ツアーで初披露の新曲「New me」など、アンコール含め全25曲を披露。単独ドーム公演は本ツアーが初めてで、先月の大阪公演と東京公演をあわせて4公演で合計17万人を動員した。Ayaseは「東京ドーム最高すぎ、マジでこんな景色見たことない! 5年前はこんな景色の中心に自分がいるなんて思ってもいなかった」と感慨深げに伝えた。
来年7月から、初の全国ホールツアーを開催することも発表された。結成時18歳だったikuraは「大きくなっていくYOASOBIの活動に振り落とされないよう必死にしがみついていた」と表現した。「YOASOBIはこれからもみんなの夢を乗せてもっと大きくなっていくと信じているし、朽ちることなく前に進んでいきたいです」と宣言。節目のステージでさらなる飛躍を約束した。【玉利朱音】