国民民主党の玉木雄一郎代表は10日夜、テレビ朝日系「有働Times」(日曜午後8時56分)に生出演した。番組MCのフリーアナウンサー有働由美子らの直撃に対し、10月の衆院選で支持を集め、大躍進のきっかけの1つになった「103万円の壁」見直しの実現に、あらためて強い意欲を示した。
番組では、「103万円の壁」だけでなく玉木氏のこれまでの歩みや、外交安全保障、エネルギー政策など、党の基本政策に対するスタンスにも触れた。有働は「細かい部分でも、自民党とスタンスが近いようです」と指摘し、玉木氏が原発政策に関する党の立ち位置などを説明すると、番組コメンテーターでテレビ朝日政治部官邸キャップの千々岩森生氏も「玉木さんのお話を聞いていると、自民党議員の方とあまり印象が変わらない」と指摘した。
玉木氏は「政争は水際まで、ということで、国内政策ではいろいろな違いがあっても、外に向いては国益を考えて一体的に取り組む必要があると考えています。国益重視で一致しているということ」と主張した。すると有働は「これなら、(自公政権と)連立を組んで、大臣ポストをとって、有権者と約束した政策を具体的に進めていく、ということは絶対にないですか?」と突っ込んだ。
有働の指摘に対し、玉木氏は「今の自民党は増税ばかりなので、そこは全然違うと思う」と主張。「対外的な米国との関係などはきちんと(与党と)一致させていきますが、むしろ国内政策は大きく異なっている。そこはきちんと差別化をして有権者にも訴えたいし、我々の政策が実現できるよう、与党にもしっかり働きかけていきたい」と述べ、連立政権入りについては改めて否定した。
「だれと組むではなく、何を実現するかに優先順位を置いて取り組んでいきたい」とも強調した。
玉木氏は、特別国会が召集される11日午前、石破茂首相と党首会談を行い「103万円の壁」見直しを直談判する。