少年空手の試合での危険な反則行為を収録した動画がSNS上で拡散されて問題となっていた件で、反則行為をした選手の所属会が、12日までに公式サイトに謝罪文を掲出した。
空手指導を行う「実戦空手道 勇征会」は、「第6回全九州フルコンタクト空手道選手権大会における弊会所属選手の試合中の反則行為に関するお詫び」と題した文書を掲載。11月3日に宮崎市で開催された大会の試合中、所属選手の反則行為により相手選手が負傷したとし、「相手選手及び相手選手保護者様、相手選手団体様に深くお詫び申し上げます」と謝罪。
「相手選手におかれましては、1日も早いご回復を心よりお祈り申し上げます。なお、本件において発生した相手選手への治療費等の支払いについて、弊会で対応させていただく所存でございます」とした。
続けて「また、本件により多くの皆さまにご迷惑及びご心配をおかけし、大変申し訳ございませんでした」と重ねて謝罪。「今回、セコンド対応を行った弊会支部長におきましては、本人の強い意向により、無期限の謹慎及び対外試合への引率、セコンド活動の一切を禁止といたしました」と関係者の処分もあわせて発表。「弊会では、本件について重く受け止めており、再発防止に向け、誠心誠意努力してまいります」とした。
問題となっていた動画には、小学生の空手試合で「待て」の合図で試合が一時中断したにもかかわらず、セコンドから「行け!」の指示を受けた選手が、背を向けた相手選手に背後から頭部に蹴りを入れるワンシーンが収録されていた。
投稿者によると、反則行為を受けて倒れ込んだ選手はその後、頸椎(けいつい)捻挫で手足がまひし救急搬送されたという。元K-1ワールドGPウエルター級王者の久保優太や、ボクシング元日本スーパーライト級王者で実業家の細川バレンタイン氏らをはじめとする格闘技関係者も言及し、物議をかもしていた。