独特の存在感で親しまれた俳優火野正平(ひの・しょうへい、本名二瓶康一=にへい・こういち)さんが14日、自宅で亡くなった。75歳。所属事務所が20日、発表した。葬儀は家族葬で終えたという。
火野さんは、ひょうひょうとした芸風で知られ、プライベートでは“元祖プレイボーイ”として多くの浮名で往年のワイドショーを騒がせた。
昨年は14年ぶり新曲「あかんたれ」を発売し、同3月には、東京・有楽町I’M A SHOWで、初の全国ライブツアー「あかんたれ」をスタートさせた。オープニングトークでは「緊張してんねんで、これでも」と笑い、軽妙な人柄を表した。
俳優として、多くのテレビ、ドラマで活躍したが、77年からは歌手活動も行っていた。11年からは、日本全国を自転車で巡るNHK BSプレミアム「にっぽん縦断 こころ旅」でも好評を得た。
私生活では71年に結婚、1男1女をもうけた。だが、73年に別れて、芸能史上に残る“女性遍歴”が続くことになる。最初の妻とは籍が入ったままで、次々に女優との浮名を流した。
そのモテぶりから、後に「平成の火野正平」などと「モテ男」の代名詞として使われるほどだった。