斎藤元彦知事(47)が勝利した17日投開票の兵庫県知事選をめぐり、斎藤氏と争った稲村和美・前尼崎市長の支持を表明する際に机をバン!と何度もたたく様子の動画が拡散され、批判を浴びていた兵庫県相生市の谷口芳紀(たにぐち・よしき)市長(75)は21日、市の公式ホームページに謝罪のコメントを掲載した。
「ようこそ市長の部屋へ」のページの中に「記者会見における言動について」と題したコメントを掲載。「今般の兵庫県知事選挙に関連し、去る11月14日に開催された記者会見における私の言動により、市民の皆様をはじめ、多くの皆様に不快な思いをさせ、ご迷惑をお掛けしましたことを、心よりお詫び申し上げます。これまでに、私の言動への厳しいご意見、お叱りを多方面より数多く頂いているところであり、非常に重く受け止めております」と記した。
その上で「今後、このようなことがないよう、十分注意してまいりますので、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます」とつづり「令和6年11月21日 相生市長 谷口 芳紀」と記名した。
批判の広がりを受け、謝罪に追い込まれた格好となった。
谷口氏は、選挙戦終盤の14日、兵庫県内の29市のうち22市の市長が「市長会有志」として県庁で記者会見し、稲村氏の支持を表明した際、「悪いやつを兵庫県から追い出して、新しい風を入れる人は誰や言うたら、稲村や!!」と述べ、前にあった机をバン!とたたいた。また「私は少なくとも(斎藤氏は)県知事として、資格がないのではないか、とも思っておりますわ」と述べ、再び机をバン!とたたいた。
谷口氏の激しい反応に、横にいた別の市長が苦笑いする中で、谷口氏はさらに「何が悪い!」などと述べ、再度、机をバンとたたいている。
この様子は、投開票日の17日夜の情報番組でも放送されたほか、会見時の動画がSNSで拡散した。
SNS上では「パワハラの無い社会をめざした稲村候補の応援がこれじゃ笑えないね」「齋藤元彦元知事のパワハラって机を叩いた、だったよね!」「なんでいちいち机叩いて話すの?? やってる事恫喝に近いよね 百条委員会開かないと!」「机を叩くのはパワハラじゃないのか!? まぁ、この時代の人にパワハラって言っても通じないだろうが、他人のパワハラは気に食わないらしい」など、厳しいコメントが寄せられていた。
谷口氏は慶大卒。国会議員秘書をへて、2000年のに相生市長選で初当選した後、今年5月の市長選まで計6回、無投票当選を続けており、現在7期目。