国民民主党の榛葉賀津也幹事長(57)が22日、定例会見を行い、同党の推薦候補も出馬している名古屋市長選(24日投開票)をめぐるSNSでの世論について持論を語った。
同市長選について、減税継続が争点となる中、衆院選での「年収の壁」議論と同様、SNSで世論が作られる流れについて質問が出た。榛葉氏は「地上波や新聞、既存のメディアでは届かなかった声や思いが、SNSを使って広く国民に伝わるということは、決して悪いことではないと思います」と前置きして語り始めた。
続けて「他方で今のSNSの特有で、アルゴリズムであるとか、同じ情報が次から次へと類似の情報が上がってきたり、時には間違った情報が流れたり、いわゆる既存のメディアのように両論併記だとか、バランスを取ったメッセージを発信する必要は、個人を含めてないので、言いっ放しのメッセージとか、時には誤情報(がある)」と指摘した。
また海外での例も提示。「日本ではそのようなことがないと信じたいですけれども、かつてはカナダの大統領選挙で、ロシアや他国から、明らかにカナダの民主主義を揺るがす、いろんなネット上の創作、デマ情報、こういったものがありますし、アメリカの大統領選挙を見れば、皆さんご覧の通りです」と説明した。
「今後、きちっとSNSの情報発信やその信ぴょう性、そういったものは何らかの形で検証する時代に入ったかもしれませんね。直接、フィルターなしでダイレクトに情報が入ってまいりますから、子供たち含めて、この情報は」と語り「これは憲法にも直結する問題だと思います。我々は憲法議論の中で、こういった問題も議論してまいましたが、メディアの皆さんも含めて、しっかり議論する時に来ているのかもしれませんね」と結論づけた。
一方、今後の都議選や参院選などでのSNS戦略について聞かれると「その戦略、ここでしゃべらないでしょ」とけむに巻きながら「従来の地上戦とネット戦、うまくシンクロして、ハイブリッド戦で戦っていきたいと思います」とまとめた。