国民民主党の玉木雄一郎代表は26日の定例会見で、24日に投開票された名古屋市長選で、党が推薦した大塚耕平・前参院議員が、河村たかし前市長の後継となった元副市長の広沢一郎氏に敗れたことについて「完敗。大変残念」とした上で「敗因をよく分析して、なぜ勝てなかったのか、しっかり選挙結果に向き合いたい」と述べた。
大塚氏は、国民を含めた与野党相乗りで推薦を受け出馬したが、敗北。衆院選で議席数が4倍増と大躍進した直後の選挙だった国民にとって、出はなをくじかれたような結果になった。
玉木氏は「市政の話ではあるが、国政を含めたあらゆる選挙に影響を与えると思うので、しっかり結果を分析した中で次につなげたい」と語った。
各党による相乗り選挙になったことについて「この間の選挙は、既存政党への不信感があった。相乗りになるとそれぞれの政党の言うことを組み入れようとして、足して2で割るようなことをやっていく。今の選挙では、明確で強いメッセージを出していくことが重要になっている中、それが出し切れなかったことも敗因の1つ」と語った。
一方で「ネット戦略などがどう影響を与えたのか、与えていないのかも分析したい」とも述べた。今回も兵庫県知事選と同様にSNS上で根拠のない情報が飛び交い、選挙戦に影響を与えた可能性があると指摘され、SNSの規制のあり方への見解を問われた玉木氏は「私は基本的には規制すべきではないと思う」と主張した。
「若い人がSNSを見て投票したとよく言われるが、若い人はいろんなことをよく見ており、デマがあることも含めてSNSを見ている。情報を得るルートが多様化したということで、SNSを見て短絡的に投票しているとか思わない」と述べた。その上で「(SNSが)いわゆるフェイクニュースや根拠の乏しい情報が流布しやすい性質を持っているのも事実だ」とした上で、ファクトチェック体制の確立が必要との認識を示した。