韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領(63)が26日、夫人の金建希(キム・ゴンヒ)氏(52)の株価操作などの疑惑を調査する「特別検事制度(以下特検)」実施の法案が国会を通過したことに対し、拒否権に該当する「再議要求権」を行使した。韓国の複数メディアが伝えた。
報道によると、この法案に対する大統領の拒否権行使は3度目。今回国会で通過した「金建希女史特別検事法」は12月10日、国会本会議で再度、採決される。300人の議員のうち200人以上が賛成した場合、尹大統領は拒否権を行使できなくなり、特検を任命し、夫人の疑惑捜査に着手することになる。
法案は最大野党「共に民主党」が提出し、政府から独立した特別検察官に疑惑を捜査させる内容。夫人をめぐっては、株価操作、賄賂授受、高速道路の建設路線変更など複数の疑惑が報じられ、大統領の支持率低下の一因となっている。