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堂本光一主演ミュージカル大千秋楽 長年“究極”を追い求め続けた苦しさや本音も吐露

日刊スポーツ 2024年11月30日 4時0分

KinKi Kids堂本光一(45)が29日、東京・帝国劇場で、主演ミュージカル「Endless SHOCK」の大千秋楽を迎えた。00年のシリーズ初演から、前人未到の通算2128回となる公演。長年“究極”を追い求め続けた苦しさや本音も吐露しつつ、キャスト、観客、スタッフに笑顔で感謝し、有終の美を飾った。

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カーテンコール後鳴りやまない拍手を受け、再び光一がステージに登場した。

「ありがとうございます。何しゃべろう? っていろいろ考えたところで思いつかないなぁ、って思って考えるのをやめていたんですね。だから…」

スピーチの途中で、舞台両袖から男性キャストたちがかけ声を上げながら現れ、光一を胴上げした。「そーれ!」「そーれ!」。7回も宙に舞った光一は「懐かしいな、これ。昔よくやってたな…」と目尻を下げた。「本当にもう思い残すことはありません。やり切りました」とうなずくと、万雷の拍手を浴びた。

帝国劇場が来年2月から建て替えのため休館することなどを受け、今年1月に年内でシリーズに幕を下ろすと発表した。4月から東京公演が開幕。5月には森光子さん主演舞台「放浪記」の2017回を抜き、国内単独主演作品で演劇史上歴代最多記録を更新した。大阪や福岡公演も行い、今年だけで142回上演。積み上げた2128回は、世界的にも類を見ない、まさに不滅の大記録だ。

カーテンコールでは、恒例のくす玉を割って、バラの花束で祝福された。勢ぞろいしたキャストやスタッフたちに感謝した。

劇中で演じた役「コウイチ」について「ステージに立つ人間の“究極”を描いてきた。究極体を演じるのは、まあ…つらい25年でした。だって、究極じゃねえんだもん、俺」と苦笑。「それに負けないようにするには、気持ちしかない。気持ちを維持するのは…頑張りました。自分でも」と自身をねぎらった。激しい殺陣にフライング、大階段落ちなど、肉体的にもハードな作品。「やっぱりいろんな部分がボロボロなのはボロボロです。正直言って。治します」と約束した。

来年以降の展望も明かした。「『SHOCK』専用劇場でも造ってやればいいかな?」とぶち上げつつ「自分がもうコウイチ役を演じることはないかもしれませんけど、誰かに受け継いでもらったらうれしいです」と期待を寄せた。「エンタメを卒業するわけでもないので、皆さんに喜んでいただける次のキャリアを発信していかないといけない」と先を見据えた。四半世紀にわたったライフワークを完遂し「25年間、ありがとうございました!」と頭を下げた。【横山慧】

<「SHOCK」歩み>

▼00年11月 「MILLENNIUM SHOCK」として開幕。

▼05年1月 現在の作品名「Endless SHOCK」がスタート。光一自身が脚本・演出に関わる。

▼08年1月 通算500回上演。駆け付けた森光子さんから祝福される。

▼11年3月 通算800回予定だった3月11日公演が東日本大震災で中止。千秋楽まで28公演が中止に。

▼12年1月 初の福岡・博多座公演が実現。

▼13年3月 通算1000回上演。東山紀之と堂本剛が祝福に駆け付ける。

▼16年3月 通算1400回上演。駆け付けた市村正親から祝福される。

▼17年3月 通算1500回上演。東山と森公美子が駆け付けた。

▼20年2月 コロナ禍で2月28日以降の公演を中止に。インスタライブ配信、映像作品化など新たな試みに挑戦。

▼同9月 コロナ禍を踏まえて演出などを変更したスピンオフ作品「Endless SHOCK -Eternal-」を初上演。

▼24年4月 通算2000回上演。

▼同5月9日 通算2018回上演。国内単独主演作品で演劇史上歴代最多記録を更新。同31日公演でスピンオフ作品「Endless SHOCK -Eternal-」は終幕。

▼同11月29日 大千秋楽。シリーズ総公演回数2128回を記録し、総観客動員は約370万人に達した。

◆「SHOCK」シリーズ 00年11月に初演。05年から現在の「Endless SHOCK」に。ニューヨークの小劇場でショーを上演する若者たちの人間模様などを描く。20年からはコロナ禍で演出などを変更したスピンオフ「Endless SHOCK -Eternal-」も上演。初演以来全公演が完売。1幕ラストの名物シーンである22段(高さ4・84メートル)の大階段落ちは計1923回演じ、1公演5秒で計160分、累計の高さ9307メートルはエベレスト(8848メートル)を上回る。

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