「SUNTORY 将棋オールスター東西対抗戦2024」が15日、東京・代々木の明治神宮会館で始まった。日本将棋連盟の棋士が東西に分かれ、ファン投票で選ばれた3人と予選から勝ち上がった3人の計6人ずつが1手30秒で戦う団体戦。今年で4回目となる。
開会式直後、第1局の藤本渚五段対佐藤天彦九段戦と、第2局永瀬拓矢九段対上野裕寿四段戦(上が先手)が同時に行われ、昨年の新人王上野と、その弟弟子で同じ井上慶太九段門下の藤本が相次いで白星を挙げ、西軍が連勝スタートした。
昨年王座のタイトルを保持していた永瀬を下した上野は、角換わりからの激しい攻めを制した。藤本佐藤戦より先に終えた。柔和な顔とは違って勝負どころの終盤、鋭い指し手を連発。「中盤の形勢判断がよく分からず、攻め合いで勝負になればと思っていました」と、踏み込みの良さをアピールした。
敗れた永瀬は、「今期の30秒将棋は全敗です」とボヤき、会場を笑わせた。「早指しが苦手なのがよく分かりました。課題がよく見えました」と苦笑いしていた。