元テレビ朝日社員の玉川徹氏は20日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演し、19日に98歳で亡くなった読売新聞グループ本社代表取締役主筆の渡辺恒雄さんに対する、自身の思いを口にした。
番組では、金曜コメンテーターの元プロ野球選手でタレントの長嶋一茂(58)が、かつて渡辺さんにインタビューした際の映像を含め、プロ野球巨人のオーナーや日本新聞協会会長などを歴任した、ありし日の渡辺さんのさまざまな側面を報じた。
MCのフリーアナウンサー羽鳥慎一に「いい評価もあれば、悪い評価もありますが、非常に強いリーダーシップだったことは間違いないかなと思います」と振られた玉川氏は「私は直接のお付き合いはない。客観的に物事を見ると、渡辺恒雄さんという存在と権力というものは、切っても切れない言葉だろうなと思います」と口にした。
「政治記者として政治権力と向き合ってきた。(一方で)読売グループの経営者として自分が政界の中のプレーヤーだということを自任されていた」とした上で「新聞社という大きな存在の中で98歳まで代表取締役、主筆をされていた。僕は、権力と政治というものは非常に密接な関係があると思っている。『社内政治』というような言葉もあるように、政治は別に政界のものだけではない。『政治』といわれる時には、権力志向をもって『政治』という言葉に置き換えられることが多い」と私見を示しながら「(渡辺さんは)常に、権力を志向し続けてきたという感じは受けます」と評した。
また「ジャーナリストとは何だという時、私は権力との距離だと思っている。権力とどれくらい距離をもって、権力に対して批判的な目を向けることができるかが、ジャーナリストだと思う。そういう部分で言えば、渡辺さんはジャーナリストというよりは、権力というものにずっとこだわり続けた人だったのではないかと、僕は思います」と私見を述べた。