宝塚歌劇団の雪組新トップ朝美絢が22日、大阪・梅田芸術劇場で、就任後初主演作となる「ミュージカル『愛の不時着』」の初日を迎えた。
北朝鮮の兵士リ・ジョンヒョクと、韓国の財閥令嬢ユン・セリによる恋。韓国の大ヒットドラマで、ミュージカル化もされている「愛の不時着」に、新生雪組を率いる朝美が臨んだ。
ヒロインはトップ娘役の夢白あや。ヒロインの見合い相手だったが詐欺の罪を犯し、北朝鮮に身を隠すク・スンジュン役で、今作閉幕後、雪組への異動が決まった朝美の同期で専科スター瀬央ゆりあが出演した。
今作の潤色・演出は中村一徳氏。朝美は、芸術学校でピアノを学びながらも、亡き兄に代わり軍人となった北朝鮮のエリート将校にふんし、パラグライダーで飛行中、竜巻に巻き込まれ北朝鮮の非武装地帯に不時着した韓国の財閥令嬢に。冒頭、飛行姿のセリが不時着する偶然の出会いから描かれた。
宝塚版ではジョンヒョク、セリの「愛の物語」を軸に、瀬央ふんするスンジュンが、ジョンヒョクの見合い相手ソ・ダン(華純沙那)と落ちる恋、隊員との仲間愛の色も濃い。ジョンヒョクを憎む北朝鮮軍人チョ・チョルガンは人気スター諏訪さきが好演している。
今作は、すでに東京公演を終え、大阪公演は同劇場で28日まで。
新トップ朝美率いる新生雪組は、来年3月12日に兵庫・宝塚大劇場で開幕する「ミュージカル『ROBIN THE HERO』」「ファンタスティック・ショー『オーヴァチュア!』」が、本拠地お披露目作になる。
また、今作にも出演している朝美と同期、95期の人気スター瀬央は、今作閉幕翌日の29日付で、専科から雪組への組替えが決定。今作ではフィナーレでも朝美と踊るなど、一足早い“同期タッグ”が実現した。