衆院議員や東京地検特捜部副部長を務めた弁護士の若狭勝氏が24日、TBS系「ひるおび」(月~金曜午前10時25分)に出演。妻を殺害した罪に問われている元長野県議の丸山大輔被告の裁判が23日に行われ、長野地方裁判所が「被告人が犯人であるという認定に合理的な疑いは残らない」として懲役19年の実刑判決を言い渡した件で、コメントした。
この事件は直接証拠がないなかで有罪判決が出た。若狭氏は、「防犯カメラが有罪の一番の根拠」とした。
丸山被告は長野市にある議員会館から自宅のある塩尻市まで来るまで移動したとされる模様が、6カ所の防犯カメラに撮影されていた。最初に議員会館で撮影されたのが午後11時5分。死亡推定時刻は午前1~3時。長野~塩尻間は約80~90キロの距離がある。最後に議員会館で撮影されたのが午前5時7分。「時間帯を追うと、偶然ではない。これで有罪に傾いていく。ほかの第三者の犯行とは考えづらいとなる。裁判所は相当自信を持って犯人と認定した」(若狭氏)。
懲役20年の求刑に対し、判決が懲役19年だったことにも注目。裁判員裁判で行われたこの一件、「裁判員6人の中に1人でも無罪とする人がいたら、19年は申し渡しづらい」と解説した。
丸山被告側は控訴の予定だというが、若狭氏は「車が違っているなど、冤罪(えんざい)の可能性があるとしたら、控訴審でひっくり返ることもある」としていた。