国民民主党の榛葉賀津也幹事長は25日夜、党の生配信番組に同党の伊藤孝恵参院議員とともに出演し、「年収103万円の壁」の引き上げについて、党が主張する178万円について「クリスマスプレゼントで来ると思ったけど、クリスマスプレゼントはなかった」と、与党との協議を振り返った。
自民、公明、国民民主の3党幹事長は12月10日、「(国民民主が求める)178万円を目指し来年引き上げる」ことで合意したが、3党の税調幹部による17日の協議は、前回協議で与党側が提案した「123万円」からの新たな提案がなかったとして国民民主が席を立ち、いったん打ち切りに。これを受け、3党幹事長が20日、協議の再開と継続を確認し、与党は同日に決定した2025年度の与党税制改正大綱に、103万円から123万円への引き上げ方針を明記、という流れをたどっている。当初24日に協議再開の予定だったが、幹部間の都合が合わず、延期された。
25日の生配信番組で、伊藤氏に「『103万円の壁』をどのように、いつ決着させるのかというところに日本中が注目している」と水を向けられた榛葉氏は「(123万円で政府は)近々、閣議決定しますが、閣議決定で決まった予算は、いわば暫定予算。123万円ではおさまらないので、これから交渉で税の構造が変わる」と主張。「(178万円に向けた流れが)クリスマスプレゼントで来ると思ったけど、クリスマスプレゼントはなかった」としながら「年明けですね。へたしたら(3党の協議は)節分も越えるかも知れないね」と、「越年交渉」が決まった3党協議の見通しを示した。
「ヤマは来年2月末、衆議院の予算委員会で予算案が可決する時。それまでには(金額を)確定しないといけない。そこまでヒリヒリした交渉が続くと思います」とした上で「(通常)国会が始まる前にまとまるか、国会が始まってからも交渉するか。自民党さんが、どういうボールを投げ返してくれるかに尽きます」と、自民党の出方を見守る考えを示した。
また、「我々は国民の生活を豊かにすることの1点でやっている。自民党や公明党の先生は必ず分かってくれると思う」と期待を表明。「心ある官僚のみなさんも、国民のために働く公僕。けんかのような、勝った、負けた、ではなくお互い納得して(金額を)上げていくことはできると信じている。これからの交渉を楽しみにしている」と語った。