正月商戦もそこそこに、百貨店業界は早くも次の商戦へと突入だ。松屋銀座では31日から2月14日まで8階イベントスクエアで「GINZA バレンタインワールド」を開催する。その内覧会が8日、都内で行われた。
今回のテーマは「カカオの可能性」。チョコだけではない、バレンタインの多様性を押し出してきた。チョコの原料となるカカオは世界的に高騰しており、手が入りにくくなっている。そこで、本来のチョコに加えてイートインや実演販売のスペースを過去最大に充実させた。
シェフやショコラティエによるフード系のメニューが今回、初登場。目玉はカカオで炊いた米を使ったチョコと香辛料タップリの女木シコの伝統料理「モレ」をカレーにアレンジした「モレカレー」(1430円)がお目見えする。東京・神楽坂の「ミートリオン」とコラボしたミートパイ(765円)は、黒毛和牛と黒豚の肉にカカオピューレを隠し味として加えている。スイーツでも、アマゾンカカオのガナッシュを絞り、カカオハスクキャラメル、ヤマブドウのジャムを合わせた焼きたてクッキーガナッシュサンド(866円)も販売される。
松屋銀座がメールマガジン会員にバレンタインに関するアンケートを実施(有効回答1378人)したところ、自分へのご褒美に使う予算は平均9277円と、昨年の3821円を大きく上回った。贈り物よりも「自分チョコ」の傾向が強い。世相とコト消費に関連した今年のバレンタイン商戦が始まる。