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【叡王戦】藤井聡太7冠、叡王返り咲きと8冠復帰へ好スタート「集中して考えて指せたのは収穫」

日刊スポーツ 2025年1月8日 17時59分

藤井聡太7冠(竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖=22)が今年の初戦を白星で飾った。8日、東京・JR千駄ケ谷駅前に移転した新将棋会館で行われた第10期叡王戦本戦トーナメント1回戦で、増田康宏八段(27)を下し、叡王返り咲きと8冠復帰に好スタートを切った。

先手で角換わり腰掛け銀へと進行した対局は、途中から前例のない局面となった。「変化を進化にしたい」と今年の目標を掲げた藤井にとって、いきなり真価が問われた。「判断が難しかったが、1局を通して集中して考えて指せたのは収穫」とした。新会館での初対局を終え、ホッとした様子だった。

昨年6月の第9期叡王戦5番勝負第5局で、藤井は同学年の伊藤匠現叡王に2勝3敗で敗れ、初めてタイトルを失った。同時に7冠に後退した。22~24年はタイトル戦の王将戦7番勝負第1局が「対局始め」だったが、今年はここが初戦。千駄ケ谷での8大タイトル戦の勝ち上がり戦も23年6月、旧将棋会館での王座戦挑戦者決定トーナメント準決勝、羽生善治九段戦以来だった。

新しい会館へ場所を移しての対局20分前、特別対局室の上座に座るときょろきょろと周囲を見回していた。そわそわしていたのはここまで。目をつぶって心を落ち着かせ、対局に臨んだ。終局後は「きれいで、改めていい対局室になりました」との感想を述べた。

8冠復帰へ、まずは第1関門を突破した。準々決勝は木村一基九段対戸辺誠七段の勝者。あと3勝で挑戦権獲得だ。「まだ意識するような段階ではないし、1局1局集中して臨みたい」と気を引き締めていた。

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