元財務官僚で経済学者の高橋洋一氏が11日、ABCテレビ「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」(土曜午前9時30分=関西ローカル)に出演。政権が描く「消費税15%へのシナリオ」を“ウラ読み”して披露した。
この日の放送で、年明け早々の「大連立」発言でもブレる石破政権について特集。石破茂首相は6日の年頭記者会見で、元日放送のラジオ番組で「選択肢としてある」と言及した野党との「大連立」について「今の時点で考えているわけではない」と釈明したことを取り上げた。
これに、高橋氏が「大連立はなくても、大増税の連立ってのはできるんですよ。野田さんとか前原さん、財務省からみたら千載一遇のチャンスですよ」と指摘。立憲民主党の野田佳彦代表、日本維新の会の前原誠司共同代表の名をあげ、増税に向けて手を組むのではないかとの見方を示した。
番組では、維新をめぐっては、大阪府知事の吉村洋文共同代表を、「103万円の壁」を掲げる国民民主党と同じく“減税派”へ置いていたが、高橋氏は「吉村さんは国政に関係ない」とし、続けた。
高橋氏は「ホップ、ステップ、ジャンプで考えているはず。最終的には消費税の12(%)、15(%)がステップ、ジャンプ。で、最初のホップは、一番やりやすいやつ、やるんですけど、今、与野党の交渉みてると、選択的夫婦別姓ですね」とした。
3段階の計画的作戦の初手には、立民の野田代表が掲げる「選択的夫婦別姓」を選び、高橋氏は「みんなでうまくやって、政権と石破さんの方が受けて、それで“貸し”1個でしょ」と手順を語った。
「次、野田さんの方が『じゃあ』って言って、本予算の方を賛成する。ただし、普通に賛成するとまずいから、次、出てくる言葉が何かって言うと、社会保障改革って言葉。何、言ってるかわからないでしょ? で、ずーっと、夏ぐらいまでいくんですよ。その後、参議院選挙終わった後、じょじょに、じょじょに、消費税の話が出てくる」
増税実現へ政権が描く道、ウラ計画を読んだ高橋氏に、番組MCの東野幸治は「みなさん、このシナリオ、覚えておいてください」と呼びかけ、コーナーを締めた。