藤井聡太王将(22)が4連覇を目指して永瀬拓矢九段(32)の挑戦を受ける、将棋の第74期ALSOK杯王将戦7番勝負第1局が12日午前9時からの2日制で静岡県掛川市「掛川城 二の丸茶室」で始まる。
永瀬は開始15分以上前に入室した。対する藤井は午前8時48分に入室。関係者に一礼して着座すると、手提げ袋の中から扇子、デジタル時計、汗ふきシート、ハンカチを取り出し、所定の場所に置いた。次いで駒箱を開けて、駒を並べ始めた。
振り駒は地元の久保田崇掛川市長が担当。と金が3枚出て、永瀬が先手、藤井が後手となった。
両対局者は22年棋聖戦、23、24年の王座戦と1日制5番勝負で戦ったことはあるが、2日制は初めて。藤井は前夜祭で「楽しみな気持ちがあります。1手1手しっかり深く読みを入れて、内容の充実した将棋を指したい」と抱負を語った。永瀬も「一生記憶に残るシリーズにできれば」と話していた。注目の対局はもうすぐ始まる。