藤井聡太王将（22）が4連覇を目指して永瀬拓矢九段（32）の挑戦を受ける、将棋の第74期ALSOK杯王将戦7番勝負第1局が12日午前9時からの2日制で静岡県掛川市「掛川城 二の丸茶室」で始まった。
先手後手を決める振り駒はと金が3枚出て、永瀬が先手、藤井が後手。お互いに飛車先の歩を突いた出だしから、相掛かりに進行した。スイスイ進む研究手順で初日午前中に50手近く進むハイペースではなく、1手1手含みを持たせた手が続く。タイトル戦らしい進行となっている。
午前10時30ごろに最初のおやつが出された。永瀬は紅ほっぺフレッシュジュース、ホットコーヒー、掛川抹茶の飲み物3種。藤井は「よこすかしろ羊羹（ようかん）」と掛川抹茶だった。
前夜祭で永瀬は「紅ほっぺフレッシュジュース」について、「今日の晩からいただきたい」と話していたほどで、早速有言実行してきた。
掛川対局は2年ぶり3回目となる藤井は、22年は「ふくうめ」、23年は「火の羊羹三種（ゆず蜂蜜・掛川茶・本練）」と2回とも初日午前おやつに和菓子を選んでいる。今年もそのパターンを踏襲した。
持ち時間は各8時間。2日間とも午前10時30分のほか午後3時におやつが出される。午後0時30分からは1時間の昼食休憩がある。初日は午後6時の段階で手番の側が指し手を封じて終了。2日目に指し継がれる。