米カリフォルニア州ロサンゼルス近郊で7日に発生した山火事は、鎮火の目途が立たないまま5日が経過。
12日も少なくとも5カ所で延焼が続いており、制御不能な状態のまま週半ばにかけて乾燥した熱風に再びあおられる見通しで、さらなる被害の拡大が懸念されている。
そんな中、SNSで世界文化遺産に登録されている岐阜県白川村の白川郷の消防用放水銃が話題を呼んでいる。かやぶき屋根の合掌造り集落を火災から守るための放水訓練の様子を撮影した動画が12日、X(旧ツイッター)に投稿され、半日で350万回閲覧されて称賛の声が相次いでいる。
「日本人は自分たちの土地に、防火システムを設置している。すばらしい」とつづった投稿には、「なぜ同じものがアメリカにないのか」「LAにも必要」「とてもクールで実用的」「これがあれば、保険会社は火災保険をキャンセルする必要がない。リスクの高い地域には装備すべき」などの声が寄せられた。
また、命の危険と隣り合わせのアメリカの消火活動に対し、「日本人は文化的で自殺的ではない」などの声もあった。一方で、干ばつによる水不足が深刻なロサンゼルスでは自動放水装置があっても水源が確保できないとの声もあり、消火栓の水が枯渇する中で延焼が拡大した現状を嘆くユーザーも多かった。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)