Infoseek 楽天

【王将戦】藤井聡太王将、嫌な形から「攻め合いになって楽しみが出てきた」得意終盤力で逆転勝ち

日刊スポーツ 2025年1月13日 20時7分

藤井聡太王将(22)が4連覇へ、逆転勝ちの白星スタートを切った。13日、静岡県掛川市「掛川城 二の丸茶室」で行われた将棋の第74期ALSOK杯王将戦7番勝負第1局で、挑戦者の永瀬拓矢九段(32)を112手で下した。12日からの2日制で始まった対局は、相掛かりで1筋から積極的に仕掛けた先手永瀬に押され気味のまま終盤にもつれ込んだ。倒れず粘った末、局面をひっくり返した。

藤井はこれで掛川での王将戦開幕局3連勝。静岡県内のタイトル戦も負けなしの8戦8勝として、25年初のタイトル戦を勝利で飾った。第2局は25、26日、京都市「伏見稲荷大社」で行われる。

永瀬に傾いていた評価値が、ググッと藤井に傾いた。最終盤、永瀬の攻めをしのぎ攻勢に転じる。「自玉の薄い形で自信がなく、嫌な形にしてしまった。攻め合いになって楽しみが出てきた」。得意の終盤力を生かし、最後は手堅く鋭く永瀬陣を攻略した。

後手番としての課題を、今年最初のタイトル戦で突きつけられた。「陣形差のある形の戦いを強いられた。序盤の細かなところに課題が残った」と話した。

2年ぶりの掛川開幕戦。22年は渡辺明王将(当時)を下して奪取へ、23年は羽生善治九段を下して初防衛への足掛かりを築いた。永瀬と初めて2日制で戦う今シリーズも、幸先よく白星発進だ。

次はタイトル戦7戦7勝の京都府開催。「次に向けて、しっかり準備していきたいと思います」。「地の利」を生かした序盤の連勝で、優位に立ちたい。【赤塚辰浩】

この記事の関連ニュース