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石丸伸二氏、新党立ち上げ会見でも「石丸劇場」記者クラブ糾弾→統一政策掲げない方針を発表

日刊スポーツ 2025年1月15日 13時57分

昨年7月の都知事選で次点となった前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(42)が15日、都内で地域政党の設立について会見を行った。

感情をストレートに表現する「石丸劇場」は健在だった。会見開始約10分前に登場した石丸氏は、自身出演番組のVTR編集をめぐり敵対視しているテレビ朝日の出欠を確認。不在だと知ると「話すことが半分になりました」と自虐的に笑った。

会見が始まっても「石丸劇場」は続いた。今度の矛先は記者クラブだった。記者クラブ宛ての取材要項が事前にネットに流出したことで、会議室の変更と入場者を制限することに。「都庁の記者クラブの会見、どこまで共有されるべきなのか」などと幹事社に投げかけた上で「重大事故じゃないですか。それは各社の問題じゃないですか。過失があったのは明らか。謝罪がなかった。糾弾しておきます」と続けた。

さらに「ビジネスとして当たり前の所作を確認している。当たり前のことが当たり前にできない。未来がない。以後、しっかり改めていただきたい。情報が大事なのは皆さんの方が知ってますよね。プロ失格です」と声を大にした。

本題突入までに約20分を要した。党名については「再生の道」とし、司馬遼太郎の「坂の上の雲」からインスパイアを受けたと明かした。

立候補者については「多選の制限。これだけです。2期8年を上限とする。鉄のおきてです。それ以外のしばりはありません。当選した議員の方が適切に是々非々で判断してもらいます」と説明。「ただただ、東京都民のために、中長期的な視点を持って、合理的な判断ができる人を求めたい」と続けた。「かなりオープンな形で公募していく」と語った上で、全42選挙区での候補者擁立を目指すという。

選考過程は3段階とした。書類審査(エントリーシート、基本情報、キャリア情報、都議選情報)、テスト、面接を行うという。面接は1人15分、石丸氏との面談を1対1で行うとした。その上で「2次選考の結果から公開、公表します」と明かした。エントリーはこの日の午後5時から開始。2月16日までで締め切るという。

注目の政策については、明言を避けた。「各候補者が各選挙内で主張すべきことを主張する」と持論を語った。「それは絶対違うはずなんですよ。錦糸町と練馬区、環境全然違いますから。なのに同じ主義主張をするのは無理だと思います。実際問題」と続けた。また自身は出馬せず「代表」の立場に専念するという。

約1時間半のうち、質疑応答に多くの時間を割いた。質問の意図が明確な記者には「いい質問ですね」と称賛。記者に対し「どうですか?」と立候補を勧める一幕もあった。

石丸氏は広島・安芸高田市生まれ。京大卒業後、メガバンク勤務を経て、2020年の市長選で初当選。20年8月、買収事件で公選法違反に問われ実刑判決を受けた河井克行元法相から現金を受け取ったことを認めた前市長の辞職に伴う市長選だった。昨年7月の都知事選では、現職の小池百合子氏に次ぐ約165万票を集め、次点だった。

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