フリーアナウンサー笠井信輔(61)が20日、TOKYO MX「おはリナ!」(月~金曜午前7時)に生出演し、一部週刊誌で報じられた中居正広(52)を巡る女性トラブルについて言及した。
社員の関与が報じられた、古巣フジテレビの後輩アナウンサーのSNSに誹謗(ひぼう)中傷が及んでいると明かし、現状を憂えた。
笠井は、同番組で月曜コメンテーターを務めており、元社員としてフジテレビの件について見解を求められた。
語る中で「一番、言いたいのは、フジテレビのアナウンサーは今回の件に関して、何も悪いことをしていないということなんですよ。にもかかわらず、後輩たちのSNSには、次々と誹謗(ひぼう)中傷の言葉や、色眼鏡で見られる、ということが起きてしまっていて」と声を大にした。
そして「本当に…そこは何とか、フジテレビのアナウンサーの後輩たちに、ここをしのいで欲しい」と、後輩たちにエールを送った。その上で「(視聴者をはじめ)皆さんには、うち(フジテレビ)のアナウンサーが、今回の件に関して悪さをしているわけではないんだ、ということを、しっかり認識していただきたい、分かっていただきたいと思います」と訴えた。
笠井は、フジテレビの現状について見解を求められ「とても、まぁ…私も見ていて厳しい心模様ではおります」と本音を漏らした。「今回のことに関しては、フジテレビは法を犯しているわけでもなく、誰かの不祥事に関し、事実確認を認めて、謝罪したわけでもない。情報は変わっていないけれども、状況は、どんどん悪化している」と続けた。
「中居さんは食事会に関して、フジテレビの社員は一切、関わっていませんと公表して、自分と被害女性と2人だけの問題と表明し、文春の報道もそれと同じような形になっていて、そこは実はあまり変わっていない」と概要に触れた上で「なのに、スポンサーがどんどん離れ、CMが差し替えになっているのは、社長会見が大きなきっかけになっているというのは、誰が見てもそう見るしかないわけで」と、17日に都内の同局で、港浩一社長(72)らが説明を行った会見に問題があったと強調した。
笠井は「フジテレビは、他社の不祥事に対しては、報道機関として取材をさせて欲しい、カメラを入れて生中継させて欲しいと、いつもお願いしているわけですよ。にもかかわらず、自分たちの会社の不祥事に対しては、ネットの雑誌の記者も入れません、と」と、仕切りに大きな問題があったと指摘。
「社長会見のスタイルなので、いつも通りテレビカメラも入れない。他局の記者は特別に入れてあげるけれども質問はしてはいけない…。テレビ局として報道機関として、これはどうなのか? というのを、スポンサーの方が非常に重く見たということ」と、スポンサー離れを招いたのも、報道機関として、あまりにお粗末だった会見が原因だと訴えた。
さらに「第三者(の弁護士を含む調査)委員会を設けますとコマを1歩、進めているにも関わらず、日弁連が求めるガイドラインに沿ったものではなく、第三者の弁護士を中心とした調査委員会にしますと。徹底的に解明するならば、なぜ日弁連が求めるガイドラインに従った第三者委員会にしないのかな?」と、フジテレビが考える調査委員会のあり方にも疑問を呈した。
そして「会見では『調査委員会が、これからあるので、何も言えません』と、ゼロ回答ばかりの社長会見であったこと…こういったことを総合すると、フジテレビは今、逃げようとしているとしか思えないと、スポンサーの皆さんが残念ながら判断されたんだろうなと」とも言及。言葉の端々から、元社員としての、じくじたる思いをにじませた。