将棋の西山朋佳女流3冠(白玲・女王・女流王将=29)が22日、大阪府高槻市の関西将棋会館でプロ棋士編入試験5番勝負の第5局に臨んだ。先手の柵木(ませぎ)幹太四段(26)に敗れ、対戦成績2勝3敗となり不合格となった。将棋史上初の「女性棋士」の誕生はならなかった。
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女流棋士第1号で、初代女流名人でもある蛸島彰子女流六段(78)が西山の健闘に、「厳しいスケジュールの中、体力的にも本当に大変だったことでしょう。挑戦の勇気を、心からたたえたいと思います。西山さんの力強く踏み込みのよい将棋は、観ていて気持ちがスカッとします。今回の結果で、西山さんの将棋の魅力は何も変わりません。これからも、西山さんらしく伸び伸びと、目指す道を歩んでいってください」とコメントを寄せた。
蛸島は5年前の3月、奨励会三段リーグ最終日に西山が次点に終わった時も、「居ても立ってもいられなくって。歴史的瞬間を見たいと思ってきました」と、対局会場だった東京・千駄ケ谷の旧将棋会館にわざわざ足を運んでいる。西山の実力についても、「男性と互角にやれると思います」と評価している。