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見上愛、涙のNHK連続テレビ小説ヒロイン「毎回挑戦していて…」26年前期「風、薫る」発表会見

日刊スポーツ 2025年1月24日 11時8分

NHKは24日、26年度前期連続テレビ小説のヒロインを発表した。タイトルは「風、薫る」で、ヒロインは見上愛(24)が務める。都内で制作会見が行われ、主演俳優と作者、制作統括が出席して意気込みなどを語った。明治期の看護師を題材としたバディ物語で、主人公は2人。もう1人はオーディションで決定するという。

今作の主人公は同じ看護婦養成所を卒業し、それぞれに生きづらさを抱えた2人の女性。当時まだ知られていなかった看護の世界に飛び込み、傷ついた人々を守るために奔走し、時に強き者と戦う。明治という激動の社会を舞台に、幸せを求めて生きる少し型破りな2人のナースの冒険物語となっているという。

原案は田中ひかる氏の「明治のナイチンゲール 大関和物語」。まだ女性の職業が確立されていない明治期に看護学を学んだ「トレインドナース(正規に訓練された看護師)」と呼ばれて新たな風を巻き起こした実在の人物、大関和さんと鈴木雅さんをモチーフに取り上げる。

見上は会見場に登壇するとすぐに涙を見せた。約1週間前に抜てきの報告を受けたといい「今まで自分は夢とか目標を決めない中でこのお仕事をしていて、それはいろんな仕事に制限をかけないためでした。その中で朝ドラオーディションには毎回挑戦していて、なぜ挑戦したのかと考えた時に、やっぱり出たいなと思っていたんだなと思いました。ここからすてきな女優さんがうまれてきたのももちろんですし、私は朝の時間が好きでどんな朝の始まり方をするかで1日が変わっていくなと思ったので、みなさんの朝がすてきになって1日もすてきになる手助けになるドラマに出させていただくことがものすごく光栄だなと思いましたし、今でも緊張しています」と語った。

制作統括を務める松園武大チーフプロデューサーはタイトルの意味について「花や草木がまとった風が新緑をかけ抜けるさまを表したさまで、そういったさまを主人公らがたっぷりと受けて人々にぬくもりを届けていく。視聴者のみなさまにも新鮮な風をお届けしたいなと思っています」と話した。見上とは24年度の大河ドラマ「光る君へ」で仕事を共にしており、その表現力やチャーミングな人柄にひかれたと明かし「ぜひ務めていただきたいとオファーさせていただきました。もう1人の主人公と共にずっと見ていたいと思えるようなバディを選びたい」と話した。

大関和さん(1858-1932)と鈴木雅さん(1857-1940)は、1886年に桜井女学校の看護婦養成所に第1期生として入学。卒業後は帝国大学医科大学第一医院でトレインドナースになった。しかし、ほどなくして大関さんは職場を追われて新潟県で女学校の舎監をすることに。一方、鈴木さんは日本で初めての個人経営の派出看護婦会を設立し、やがてそこに大関さんも加わることとなる。

2人は派出看護を行いながら、防疫活動でも大きな成果を残す。その後、鈴木さんは看護婦会を大関さんに委ねて引退。大関さんはその後、会頭を務めながら、「派出看護婦心得」「実地看護法」などを執筆。2人は看護師という職業の確立に大きく貢献した。NHKは「実在の人物をモチーフとしますが、激動の時代を生きた2人のナースとその仲間たちの波瀾(はらん)万丈の物語として大胆に再構成します。登場人物名や団体名などは一部改称して、フィクションとして描きます。原作はありません」としている。

朝ドラは、現在放送中の24年度後期は橋本環奈主演の「おむすび」、25年前期は今田美桜主演の「あんぱん」、同年後期は高石あかり主演で「ばけばけ」を放送することが発表されている。「風、薫る」は連続テレビ小説第114作目で、今年の秋からクランクイン予定という。

◆見上愛(みかみ・あい)2000年(平12年)10月26日生まれ、東京都出身。19年に日本テレビ系「ボイス110緊急指令室」でドラマ初出演。20年にTBS系ドラマ「恋はつづくよどこまでも」で初のレギュラー出演。同年には「星の子」で映画にも初出演した。昨年は「光る君へ」でNHK大河ドラマに初出演。藤原道長の娘の藤原彰子役を演じた。身長161センチ。

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