第97回米アカデミー賞のノミネートが23日、発表され、ジャーナリスト伊藤詩織さん(35)が初めて監督を務めた「Black Box Diaries」が、長編ドキュメンタリー部門にノミネートされた。日本人監督のノミネートは史上初。同作は15年4月に元テレビ局員の男性から受けた性的暴行被害について、調査に乗り出す様子を自ら6年にわたって記録した。
伊藤監督は、ノミネートから一夜明けた24日(日本時間)にコメントを発表。「1つの大きな壁を乗り越える出来事となりました。性暴力のサバイバーとして、また、権力によって沈黙を強いられているすべての人に希望をもたらすもの」と意義を強調した。
短編アニメーション部門には「あめだま」(西尾大介監督)がノミネートされた。授賞式は、3月2日に米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催予定。