政治ジャーナリストの田崎史郎氏は25日、日本テレビ系「ウェークアップ」(土曜午前8時)に出演し、2月にトランプ米大統領といよいよ会談する見通しとなっている石破茂首相の、会談を前にした「本音」を解説した。
石破首相は当初、昨年11月の南米訪問後の会談を模索したが見送られた。就任前にはどの国の首脳にも会わないというトランプ氏側の方針からだったが、トランプ氏はその後、一部の国の首脳や、安倍晋三元首相の妻、安倍昭恵さんら民間人と面会。石破首相サイドは、20日にトランプ氏が正式に大統領に就任した後の首脳会談を模索し、早ければ2月上旬にも行う方向で最終調整が続いている。
田崎氏は、石破首相とトランプ大統領の会談について「今回の最大のポイントは、あの石破さんが、あのトランプさんと、うまくやっていけるのかということ」と指摘。「石破首相ご自身も不安で、1カ月前には(昨年4月に)トランプ氏と会われたことがある麻生太郎さんに、どうしたらいいですかと聞いた」と、本来は関係の良くないはずの麻生氏のもとを、昨年末に石破首相が訪ねたことに触れた。
田崎氏は「麻生さんのアドバイスは『イエス、ノーをはっきり言いなさい。理由は後で説明しなさい』。そういうことを言われ、石破さんは『それは私がいちばん苦手なことなんですよね』というふうに言われたんですね。それでいろいろ、話し方を考えていらっしゃる」と、指摘した。
「もうひとつ、いかにトランプさんを持ち上げるか、いい気分になっていただくか、ということを、石破さんは重視されていると思います」とも指摘した。
また、石破首相がトヨタ自動車の豊田章男会長と慶応高、慶大の同級生であることに触れ「訪米前に豊田さんとお目にかかり、話をした上で訪米されるのではないか」とも分析。トランプ氏は関税政策の強化を打ち出し、日本の自動車産業への影響も懸念される中、「(トランプ氏との会談の)キーは自動車産業か」と問われると「可能性はありますよね」とも述べた。