作家の吉永みち子氏と、テレビ朝日出身のジャーナリスト末延吉正氏は28日、同局系「大下容子ワイド!スクランブル」(月~金曜午前10時25分)に出演し、27日から28日未明まで行われたフジテレビの記者会見での一部メディアの振る舞い方に、苦言を呈した。
会見は、芸能界を引退した中居正広氏(52)と女性のトラブルにフジテレビ社員が関与したと一部で報じられた問題などを受けたもの。27日午後4時に始まり、日をまたいで28日午前2時23分まで10時間23時間続く異例の展開となった。
冒頭で、フジテレビ会長の嘉納修治氏(74)と港浩一社長(72)が退任の意向を発表。社内に強い影響力を持つとされる日枝久相談役(87)の不在には、疑問の声が相次いだ。
また、中居氏と女性の間のトラブルをめぐる認識について、いったん「不一致かもしれない」と発言した遠藤龍之介副会長(69)が、その後「踏み込みすぎた発言をした」として「お答えできない」に訂正したことに「(両者の認識が)一致か、不一致か」「ここが重要だ」などと、記者が怒号をまじえてただす場面も。指名されていない記者が自席から持論を叫ぶ不規則発言も多くみられ、騒然とした中で会見が続く場面もあった。
会見は、フジテレビが終了まで、番組編成を変更しCMを入れず、ディレイ中継した。末延氏は「夜中まで見ていましたが、昔の大学当局を大衆団交でしめ上げるみたいな、途中ちょっとマナー的にいかがなものかなというものもあった」と、一部メディアの振る舞いに苦言を呈し「今回の記者会見ですべて(解決)できるとは思わない方がいい」とも指摘した。
一方、吉永氏は「注目したのは、(27日の会見は)フジテレビに対する質問の場というものと、メディアがメディアをただすという側面を持っていた。見ている多くの人にとっては、メディアのあり方というものが、非常に明確に見えてしまうような側面もあったかと思う」と指摘した。
「メディアがどういうふうにフジテレビとともに向き合っていくのか、という時に、会場のメディアは10時間を使っていったい何をできたのかという全体への問い返しも、ここから浮き上がってきたかなという気持ちになった」とも述べ「どうしても不規則発言が多かったり、感情をぶつけるだけの問題と、ちゃんと答えない側というのは、見ている側には、メディアとメディアが何をやっているんだという話になってくるのが、ちょっと残念な気がしました」とも口にした。