石破茂首相は、28日の衆院本会議で行われた代表質問で、国民民主党が求める「年収103万円の壁」引き上げをめぐり、同党が主張する178万円ではなく、150万円を上限に引き上げる方向で調整に入ったと一部で報じられたことへの認識を問われ、「政府として検討しているとは認識していない」と述べ、否定した。
国民民主の西岡秀子議員の代表質問に答えた。
与党と国民民主の3党は、昨年12月の幹事長会談で、「178万円を目指して引き上げる来年から引き上げる」ことで合意書を交わしている。
この石破首相の発言に対し、国民民主党の玉木雄一郎代表(役職停止中)は28日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、怒りをあらわにした。
「この日行われた衆院代表質問でこの期に及んで、150万円への引き上げについて検討すらしていないとは。インフレで苦しむ国民の手取りを増やす気など全くないと言うことか」と指摘。「178万円を目指すとした3党の幹事長間の合意はそんなに軽いものなのか」と、3党幹事長の合意内容に触れた上で「もう、参議院選挙で勝って議席を増やすしかない」と、今夏の参院選での議席増へ、決意を新たにした。