24年に「碁盤斬り」「十一人の賊軍」が公開された白石和彌監督(50)が、世界的なタレント・エンターテインメント・スポーツ・アドバイザリー会社である米国の大手エージェンシー「UTA(ユナイテッド・タレント・エージェンシー)」と契約した。UTAは米俳優ハリソン・フォード(82)らが所属する大手エージェンシーで、同監督は今後、海外での映画製作も目指して挑戦していく。
また、エージェント業務を務めた有限会社フラミンゴとの契約を終了し、株式会社K2 Pictures(東京都目黒区、代表取締役:紀伊宗之)と31日付でエージェント契約を締結した。
白石監督は「光栄にもUTAさんから声をかけて頂き、自分自身に可能性があるのならワールドワイドな作品作りに挑戦してみようという気持ちになりました」とコメントを発表。「これまでサポートして頂いたフラミンゴの赤城プロデューサーと、今後国内のエージェント業務とサポートをお願いするK2picturesに心より感謝申し上げます。残りの人生も真摯(しんし)に映画作りにまい進し、多くの方に楽しんで頂ける作品を作っていけるように精進します。よろしくお願いします」と意気込んだ。
K2 Picturesは、22年の「シン・仮面ライダー」(庵野秀明監督)、23年の「リボルバー・リリー」(行定勲監督)「キリエのうた」(岩井俊二監督、)などのプロデューサーとして知られる、紀伊宗之氏が代表取締役を務める映画、映像を中心とした事業を展開する会社。24年5月には“日本映画の新しい生態系をつくる””ことを目標に掲げ、K2 Film Fund1 (ケーツーピー フィルム ファンド ファースト)を立ち上げ、白石監督も賛同していた。同社は、ゆりやんレトリィバァ(34)の映画監督デビューも支援している。
◆白石和彌(しらいし・かずや)1974年(昭49)12月17日、北海道旭川市生まれ。若松孝二監督に師事し、10年「ロストパラダイス・イン・トーキョー」で長編監督デビュー。13年「凶悪」が、第37回日本アカデミー賞優秀監督賞・脚本賞など、各映画賞を総なめ。21年には「孤狼の血 LEVEL2」で、第45回日本アカデミー賞の優秀賞最多13部門を受賞。