東京都の小池百合子知事は31日の定例会見で、フジテレビをめぐる一連の問題を受けて、フジがある東京都港区のお台場海浜公園に建設予定の、世界最大級の噴水「ODAIBAファウンテン(仮称)」の計画を変更するか問われ「各地で魅力向上の1つの方法として進めている」として、否定的な認識を示した。
東京都は、同計画に整備費26億円を計上し、2025年度予算案にも含まれている。計画に関する要望は、フジテレビの日枝久取締役相談役が理事長を務める協議会から出されたことから、ネットなど一部では、「日枝氏案件」などと指摘する声もある。
記者から「政府もフジテレビへの広告出稿を見合わせる中で、(東京都は)噴水事業をどう進めるのか」と問われた小池氏は「地域の要望は受けているが、噴水はお台場だけではない。代々木などさまざまな公園での噴水など、噴水ひとくくりということで進めているもの」「東京の魅力をアップしていこうというもの」と、噴水整備事業の必要性を訴えた。
別の記者からは、26億円の予算額について「一部、SNSでは高額だということで批判もあると思うが、噴水計画について変更はないのか」との指摘も出た。これに対し小池氏は「イニシャルコスト(初期費用)がかかるということと、ランニングコスト(維持費用)は別のもの」とした上で「東京の魅力を向上させていくということで進めさせていただいている。(変更はないということ?の問いに)そうですね。各地で、魅力向上のひとつの方法として進めている」と述べ、整備の意義について主張を続けた。
都がお台場海浜公園に整備を計画する噴水は、高さ150メートル、横幅250メートルで世界最大級とされている。