フジテレビ系準キー局のカンテレ(関西テレビ、大阪市北区)は31日、同局「旬感LIVE とれたてっ!」(月~金曜午後1時50分=関西ローカル)放送の中で、番組トップで中居正広氏(52)の女性トラブルに関連したフジテレビの疑惑、週刊文春の訂正記事について特集した。
番組では、フジテレビの清水賢治新社長が、30日に就任後初の定例取締役会を終え、週刊文春に対し「1月6日には分かっていたこと。もう少しきちっとした対応が必要かなと思います」などと苦言を呈したことに加え、広告収入は従来予想から233億円減少するとの見込みなどを伝えた。
これに、社会学者の古市憲寿氏(40)は、前日30日までの出演番組や、X(旧ツイッター)同様に、日枝久取締役相談役(87)の進退をめぐり、厳しい意見を連発した。
古市氏は「日枝さんの進退が1つのポイントになっていたと思う。今回の件は日枝さんに直接、責任あるか(否か)は置いておくとしても、普通に考えて87歳の方が、フジサンケイグループという巨大なグループの代表の立場にいて、異常だと思う。田舎の零細企業じゃないんだから」と考えを口にした。
また、27日のフジテレビによる会見で、日枝氏についての経営陣の発言を見て「この問題の解決は遠のいたと思った。みんな日枝さんのこと、好きなんですね。それはすごい伝わってきて。ほんとに自己保身を考えるなら、日枝批判をした方が得だと思う。でも、日枝“さん”と、親しみをもって発言したようなケースもあった」と指摘。
その上で「日枝さんの存在が、まだ、大きいことを裏付ける会見になった」との見解を示した。
番組を進行するフリーの青木源太アナウンサーは、フジテレビ幹部が「時々会う親戚のおじいちゃん」といった印象を語っていた場面もあったと口にすると、古市氏は「いや、本当に“おじいちゃん”ならいいですけど、現状、人事権を持っているわけですよ」。
さらに、社内事情はさておき、「経営陣を任命した責任において、日枝さんはあると思います」とも言い、責任を追及した。
さらに、中居氏のトラブル報道をめぐり、第一報の内容を修正し、訂正と謝罪を行った週刊文春にも言及。「コンプライアンスの時代」だからこそ、説明責任があると主張。「昔とは週刊誌の位置付けが変わってきた。昔は“しれっと”修正することも当たり前だったが、今は週刊誌にも責任があり、説明責任を果たすべきだ」とし、「少なくともカメラの前で、会見しないと、フジテレビに比べてフェアじゃない」との意見も述べた。
「X子さんの知人が勘違いしたのか。そもそもX子さんの知人がいなかったのか。再発防止の意味も含めて、なぜこのような騒ぎになったのか。修正する必要はあると思いますね」とも言い、「週刊文春、廃刊した方がいいと思いますね」「文芸春秋(社)の人は、小説を作りたくても、作れない(という声を聞く)」などと断罪した。
これには、青木アナがフジテレビをはじめ、問題提起をした意味があるのではないかと問いかけると、古市氏は「もう、信頼を失った以上、使命を終えたんじゃないかなと思います」と答えていた。