フリーアナウンサー笠井信輔(61)が1日、ブログを更新。女性トラブルを認めて1月23日に芸能界から引退した中居正広氏(52)に関する一連の問題に揺れる古巣フジテレビが、各企業が見合わせているCMと差し替えられていたACジャパンのCMの代わりに、自社の番組宣伝を流し始めた裏事情を分析、解説した。
同局のCM等の広告料収入が激減することは必至で、200億円の減収との予測が報じられているとも指摘。「多くの社員は全く悪くないのに経営者の対応ミスによって、この状況が引き起こされ、夏のボーナスは出るのだろうかと言う大変悲惨な状況にあります 本当に多くの社員の皆さんには同情してしまいます」と、社長を辞任した港浩一氏(72)が、1月の定例社長会見を前倒して同17日に記者クラブ加盟社に参加を限定し、最初の会見を開いたことなどの不手際を批判した。
笠井は「今朝、フジテレビを見ていたらコマーシャルタイムに入って驚きました」と切り出した。「これは一体…ずっと心を痛めながら見ていたACの公共広告がほとんど出てこない! フジテレビのドラマの宣伝 フジテレビのバラエティー番組の宣伝 もう全てがフジテレビの番組宣伝のスポットに変わっているのです」と指摘した。
その上で「そういうことかと思いました」と、ACジャパンのCMが放送される裏事情を説明した。
「ACの公共広告が流れるときの典型的なパターンはコマーシャルを出稿している企業が不祥事を起こした時『こんな時に、自分の会社や商品の宣伝しているんじゃない』と反発されるのを防ぐために『コマーシャルを流すのをやめてください』と放送局にお願いしそうすると、流すものがなくなるので、その代わりにACの公共広告を流すと言うパターンが主な使い方です」
笠井は「その時、企業側の事情でコマーシャルを取り下げるので、テレビ局のコマーシャル放送収入はそのままテレビ局のものになります」と説明した上で,続けて今回、フジテレビが置かれた状況を解説した。
「ところが、今回は、あろうことかフジテレビ側の不祥事によって、各企業がコマーシャルを取り下げました このパターンであってもルール上、フジテレビの収入は減らない状況が続いていました しかし、これでは、あまりにも申し訳ないということでフジテレビは放送せずにPCに差し替えコマーシャルの放送料金は企業側に返還すると言うことを決めました」
その上で「と、なるとACを放送しなくてもよい何を放送しても良いことになるのです おそらく、これが理由でACではなく、番組宣伝のコマーシャルに差し替えることができるようになったんだと思います」と指摘。フジテレビが、ACジャパンのCMに差し替えた分の料金をクライアントである各企業に請求しないことで、自社の番組宣伝の放送に振り切ったであろうと説明。「なんか見てて少しほっとしました ACが出てくるたびに、何とも言えない気持ちになっていましたので」と率直な思いをつづった。
一方で「しかし、その分、放送収入はがくんと減ることになりました」と指摘。「このままでは第三者委員会の結論が出る3月末まで何も変化は起きないように感じます 経営陣の皆さんは、企業風土を変えるため、信頼を回復するために【第三者委員会の結論が出るまで話し合いを続ける】と言う判断なのでしょうか?」と、遅々として進まないフジテレビの動きに疑問を呈した。「とてもとても重要なことですが さらなる大ナタを振るう場所がどこかにないのか? あるのか、ないのか? その判断をするタイミングが来ているように感じます」と、フジテレビ経営陣に注文を付けた。