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【棋王戦】藤井聡太棋王3連覇へ好発進も「もう少し工夫が必要」タイトル開幕局は11局負けなし

日刊スポーツ 2025年2月2日 20時53分

将棋の藤井聡太棋王(竜王・名人・王位・王座・王将・棋聖=22)に増田康宏八段(27)が挑戦する第50期棋王戦コナミグループ杯5番勝負第1局が2日、高知市「文化プラザかるぽーと」で行われ、先手の藤井が127手で増田を下し、3連覇へ向け好発進した。増田はタイトル初挑戦でタイトル奪取を狙う。第2局は22日、石川県金沢市「北國新聞会館」で行われる。

振り駒の結果、先手となった藤井がエース戦法の角換わりを選択すると、増田が用意した作戦をぶつけた。藤井は時間を使い、慎重に指し進めたが、即座に対応された。「中盤は苦しい形勢が続いていた」。相手の反撃と粘りに攻めあぐねたが、最終盤になんとか抜け出した。

終局後、「桂を取られる形になってから苦しめになっていた。もう少し工夫が必要だったのかなと思います」と振り返った。

会心譜とは言えないが、シリーズの流れを左右する開幕局は、これで23年10月の竜王戦から11局負けなし。1持将棋(引き分け)を挟み、10連勝と圧倒的な勝負強さだ。

棋王戦と平行して行われている王将戦7番勝負では、挑戦者の永瀬拓矢九段に2勝0敗とリード。王将4連覇を達成すれば、谷川浩司17世名人と並ぶ歴代5位のタイトル通算27期となる。棋王戦で3連覇すれば、タイトル通算28期となり、歴代単独5位の可能性もある。

四国・徳島では4戦4勝だったが、初見参の高知でも初白星とし、四国は5戦5勝だ。「時間配分を含めて課題が残った。しっかりと準備したい」。“定跡通り”に開幕局を制した絶対王者が勢いに乗った。【松浦隆司】

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