地域政党「都民ファーストの会」は3日、今夏の東京都議選(6月13日告示、22日投開票)に向けた候補者勉強会を、東京都内で開いた。
同党特別顧問で、昨年7月の東京都知事選で3選された小池百合子知事(72)と戦った元広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(42)の選挙戦を支えた、選挙プランナー藤川晋之助氏(71)らが講師として講演。小池氏にとっては「元政敵」といえる立場ながら、数多くの選挙に携わり、勝率8割超で「選挙の神様」と呼ばれる藤川氏から、選挙の戦い方の極意を伝授される形となった。
石丸氏の都知事選を「軍師」として支えた藤川氏による、対立候補だった小池氏を支える都民ファでの講演。藤川氏自身「今日は、なんとなく違和感を感じる方も多いのではないか」と苦笑いしつつ、自身の選挙との関わりを語ったり、街頭演説とSNS戦略を駆使しながら小池氏に次ぐ約165万票を獲得した石丸氏の選挙戦も振り返った。
勉強会冒頭であいさつした小池氏は「選挙は『握手の数しか(票は)出てこない』といわれますが、最近の新しい選挙の方法については藤川さんにお話をうかがいながら、しっかり学んでほしい。みなさんと一緒だからこそ東京大改革はつくられる。1人1人、勝利に向かって歩みを進めてほしい」と呼び掛けた。
会合には現職の都議や新人候補らが出席し、オンラインでも行った。森村隆行代表も「全員当選に向けて、しっかり頑張ろう」とハッパを掛けた。
都議選は、42選挙区、127の議席を各候補者が争う。都民ファにとっては結党以来、3度目の都議選。現在第1党の都議会自民党では、一部議員に国政に続いて裏金問題が表面化し、逆風が予想される。公明党や共産党、立憲民主党、日本維新の会といった既成政党のほか、国民民主党や石丸氏が立ち上げた地域政党「再生の道」も候補者擁立を予定。7月に予定される参院選の前哨戦でもあり、激しい首都決戦が見込まれている。【中山知子】