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SKD後継団体「STAS・OG東京レビュー」再出発 3月にレビュー公演、名物ラインダンスも

日刊スポーツ 2025年2月6日 8時33分

<情報最前線:エンタメ 舞台>

昭和初期に宝塚歌劇団とともに「三大少女歌劇団」と言われたのがOSK日本歌劇団、松竹歌劇団(SKD)。SKDは1996年に解散したが、元メンバーを中心としたレビュー集団「STAS・OG東京レビュー」が昨年春に誕生し、3月にはレビュー公演を行う。【林尚之】

★元メンバーで結成

SKDは1928年(昭3)年に結成され、浅草国際劇場を拠点にレビュー劇団として人気を誇った。しかし、娯楽の多様化などから観客動員に苦戦し、ミュージカル劇団への転換を経て96年に解散した。レビューを愛する千羽ちどり、高城美輝らOGにより、92年にレビュー集団「STAS」を結成。年3回、浅草を中心に公演を続けてきたが、30年をひと区切りに23年にSTASは解散した。残ったメンバーたちによって昨年春に「STAS・OG東京レビュー」として再出発した。

代表はSKDに在団していた榛名珠利。42期生として入団し、解散公演にも出演した。STASでもメインのダンサーとして活躍していた。「和物から洋物までさまざまなジャンルが楽しめる、SKDのレビューが大好きでした。舞台一筋に生きてきた私としては華やかなレビューをなくしたくない。そんな思いから、残ったメンバーたちと新しい集団を作ろうと思いました」。

昨年4月に第1回公演を行い、8月に若手公演、10月にも公演を行った。今年は3月7、8日に浅草花劇場で「春のおどり」を上演する。「2年目に入りますが、若手たちが頑張っています。若手の魅力を前に出して、若手がメインになるような演出を考えています。若手が新しいお客さまを呼び込んでくれて、昔からのファンと一緒に舞台を楽しみにしてくれています」。

★名物ラインダンス

メンバーは再スタート時の16人から17人に増え、夏の公演に向けてオーディションを行う予定。「SKDといえば、ラインダンスが名物でした。楽しみにしている方も多いので、今回の公演ではラインダンスに仕掛けを考えていて、喜んでもらえたらと思っています。春らしいショーのほかに、今年は昭和100年にあたるので、昭和の曲をアレンジして踊る場面も入れたいと思っています」。

今年8月に「夏のおどり」(1、2日)、10月には「秋のおどり」(3、4日)を行う予定で、3年後の28年にはSKDが創立してから100周年を迎える。「昔のSKDをご存じの方は、100周年というと、『そんなになるの』と驚いています。私たちの夢はホームグラウンドだった浅草公会堂で記念公演を行うこと。これからの1つ1つの公演を頑張って、東京レビューの灯を絶やさずに続けていきたいと思っています」。

■草笛光子、倍賞千恵子・美津子姉妹ら輩出

◆SKD(松竹歌劇団) 松竹を母体に浅草を本拠に活動した。37年から4000人を収容する浅草国際劇場を拠点として、大がかりな「グランド・レビュー」で人気を誇った。主な出身者に水の江瀧子、淡路恵子、草笛光子、野添ひとみ、倍賞千恵子・美津子姉妹がいる。

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