シンガー・ソングライター泉谷しげる(76)が6日、東京・原宿のペニーレーンで、新曲「怪物」ミュージックビデオ(MV)完成披露試写会に登壇した。
8分超えの大作MVで、主演のみならず監督と脚本も泉谷が務め、絵コンテも自身で制作。6日深夜12時にフォーライフミュージックエンタテイメント公式YouTubeで公開予定だが、一部表現が規制にかかる可能性があるといい、関係者は「どれくらいの期間、公開できるのか分かりません」と説明した。
泉谷は「うーん、厳しいなあ」と首をひねり、「自分ではそんなに過激だと思ってないんですけどね、恐ろしいくらいネットが発達していて。コンプライアンスがどんどん厳しくなるのはいいと思うんですよ。でもエンタメの表現にとってはどうなんだと」と疑問を呈した。
同曲は12日に古巣のフォーライフから発売するアルバム「シン・セルフカバーズ“怪物”」に収録。吉田拓郎、小室等、井上陽水とともにフォーライフ設立メンバーの1人だった泉谷が、同社からアルバムをリリースするのは77年の「光石の巨人」以来48年ぶりとなる。
MV上映後は、同社の後藤豊社長、音楽評論家の田家秀樹氏を交えてトークを行った。泉谷は後藤社長について「大好きだし本当に彼は面倒見のいい男。ただしあんまり(ライブに)来ないけど」とにやり。後藤氏は「たまに行くからいいんでしょ」と応じ、「この前(泉谷が)4時間近くほとんど立ったままライブやってて、よくやるなと。すごい楽しかった」と伝えた。
また、本アルバムでは吉田拓郎のデビュー曲「イメージの詩」を自ら選曲してカバー。泉谷は「吉田拓郎はあの歌詞を当時18とかで作ってるんだよ、あんな老けた詞。あー、天才だなと思いました」と話し、「あの曲に感動できる、好きだと思う自分が好きです」とした。