石破茂首相は6日夕、官邸で報道陣の取材に応じ、森友学園問題での財務省決裁文書改ざんをめぐり、大阪高裁が先月30日、1審での関連文書の不開示決定を取り消す判決を出したことを受け、最高裁への上告を断念した背景について説明した。
改ざん問題を苦に自ら命を絶った、近畿財務局職員だった赤木俊夫さんや遺族に言及。「赤木さんが本当に強い使命感、責任感をもってお仕事に当たってこられたことは、いろんな方から伺っている。その方が自ら命を絶たれたということは、本当に重く受け止めないといけない」と、口にした。
その上で「赤木さん、ご遺族のお気持ちを考えた時に、この判決は真摯(しんし)に受け止めるべきだと考えて、上告しないということの決断をした」と述べた。
その上で「今後どうなるかは、法に基づいて、きちんと国民のみなさま方に説明責任を果たすという観点から、誠実に真摯に取り組んでまいりたい」と述べた。上告を断念するに至った背景をあらためて問われると、判決文を「何度か読んでみた」とした上で「そのような判断(上告断念)をするのにふさわしい、非常に精緻なものであった」と述べた。