藤井聡太王将(22)が4連覇まであと1勝とした。
6日、東京都立川市「オーベルジュ ときと」で行われた将棋の第74期ALSOK杯王将戦7番勝負第3局で、挑戦者の永瀬拓矢九段(32)に134手で逆転勝ち。3連勝とした。第4局は15、16日、大阪府高槻市「摂津峡花の里温泉 山水館」で行われる。
藤井が局面をひっくり返した。角換わりの出だしから攻勢に出たが、永瀬の反撃に遭う。これをしのいで永瀬の攻めを切らした。「中盤で危ない形が続き、最後まで分からなかった。こちらの玉に寄せがなければと勝ち、と思っていた」。時折、右斜め上を見つめながら語った。
過去のタイトル戦は97勝23敗。内訳は先手55勝7敗に対し、後手42勝16敗。7番勝負の58勝13敗の内訳は先手が34勝1敗なのに対し、後手24勝12敗と分が悪い。課題の後手番を、粘り腰でクリアした。
今回王将を防衛すれば、タイトル獲得が通算27期(竜王4、名人2、叡王3、王位5、王座2、棋王2、王将4、棋聖5)となり、谷川浩司17世名人に並び、将棋界歴代5位タイとなる。「意識せずにやっていきたいです」と次局に集中する。【赤塚辰浩】