フリーアナウンサー古舘伊知郎(70)が9日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」(日曜午後1時30分)に出演。番組では「第3の○○を考える」をテーマに徹底討論した。一連のトラブルを巡り、フジテレビが立ち上げた弁護士らによる第三者委員会について議論した。
事実関係の調査・事後対応やグループガバナンスの有効性を、客観的かつ独立した立場から調査・検証するための第三者委員会は3月末をメドに調査報告書を出す予定。第三者委員会の調査について「信用できるか」「信用できないか」についてパネリストが回答するかたちで進んだ。
古舘は「制作会社、放送作家、タレントさんにいたるまでOB、日枝さん、全部聞きますとやって、数カ月で、できるわけないので(報告書)を延期させて、出し切らないと、他のテレビ局にも波及する」と警鐘を鳴らした。
フジの一連のトラブルについて「テレビの古さ、時代にマッチしていないところが満ち満ちている。自分に対する警告でもある。そこをやらないとダメ。テレビは追及することは得意だけど、追及されることは苦手。その習性を変えていかなければいけない」と持論を展開した。
「時代遅れのテレビが変わらなければいけないという思いで」と前置きし、「大物のタレント、MCをつかまえた。この人と気脈が通じている、そういう人がプロデューサーとして出世する。そういう1つの流れみたいなものはフジテレビが一番濃いと思う。他だってあるんですよ」とテレビ業界の内幕を明かした。
元財務省官僚で信州大の山口真由特任教授が「あるんだ。古舘さんで出世している人がいるの?」と質問すると、古舘は「私は長年やってきたから知っていますよ」と応えると、山口氏は「へ~、いるんだ」と驚くと、古舘は「はい」と即答した。
テレビ全盛期には「いっぱい放送作家が入って、ものすごいにぎわいの打ち合わせができて、そういうのがかすんで見えたときもあった」と振り返り、時代とともに「どんどん切り詰められると、この大物MC、看板をおさえたからこれでほとんど仕事は終わったくらいの。あとはVTRを流しておけばいい」と背景を明かし、改めて徹底調査を訴えた。